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2017/05/31

体育科提案 2017

Tweet ThisSend to Facebook | by ぽんた
生き生きと動いて学ぶ体育学習
~子どもの言葉による授業づくりによって~

1.研究テーマ設定の理由
 昨年度より、研究テーマを「生き生きと動いて学ぶ附属っ子~子どもの言葉による授業づくりによって~」として取り組んだ。個やグループの変容の前後には、学習内容と子どもの間に「子どもの言葉」が大きく介在していたことから、「子どもの言葉」をもとに授業づくりを進めることが大切だと考えたからである。またこれまで、体育における学びを「運動のおもしろさを自分のものにしていく営みそのもの」とし、「3つの対話」を授業に取り入れ、カードの記述内容をもとに授業づくりを行ってきた。子どもの思いを丁寧にみとり、支援をしてきたが、まだまだ十分ではなく、また単元として子どもの言葉によって学習をすすめることの難しさも感じた。そこで本年度はテーマを「生き生きと動いて学ぶ体育学習~子どもの言葉による授業づくりによって~」とし、子どもの言葉を可視化、共有化する手立てに焦点を当て、子どもが主体的に学ぶ授業のあり方を探っていく。

2.研究仮説
 単元を通して、3つの対話の効果的なみとりと支援と、可視化、共有化を大切にした授業づくりをすることによって、互いにかかわりあい、生き生きと動いて学ぶ子どもを育てていくことができるであろう。

3.体育科における「問い続け、学び続ける子どもたち」
『仲間とのかかわりの中で、問いと解決を通して、動きを追究していく姿』

 各運動と出合い、運動する中で生まれた「問い」を3つの対話によって「解決」し、また新たな「問い」を生み出していく。この連続により、主体的に運動に取り組んでいく子どもを育んでいきたい。以下に、各発達の段階における具体の姿を示す。

低学年
・友だちと仲良く運動をしようとする。
・主として、場や道具・器具の工夫をすることによって、運動をより楽しくする。

中学年
・友だちの動きと自分の動きを比べようとする。
・主として、「一緒に」「競争して」など仲間とのかかわり合いを工夫して、運動をより楽しくする。

高学年
・互いにアドバイスをし合おうとする。
・主として、多様な考えを統合させ、「技能の向上」「記録の更新」など自己やグループの変容をめざして、運動をより楽しくする。

4.体育科で身に付けさせたい資質・能力及び態度とものの見方・考え方
 めざす力:主体的・協働的に運動に取り組もうとする力
 つなぐ力:問いとその解決方法を仲間と共有する力
 実感する力:「できた」「上手くいった」ことを実感し、運動の価値や意味がわかる力

〈ものの見方・考え方〉
 運動する中で、比べたり見方を変えたりしながら、自己の適性等に応じた「する・みる・支える・知る」の多様な関わり方と関連付けること。

5.研究内容
(1)単元で取り上げる運動の「おもしろさ」を子どもの姿から分析する
(2)子どもの言葉を、可視化、共有化する手立ての工夫
(3)学習過程、学習カード等の工夫(3つの対話を通して)

6.研究評価
 授業実践の中での子どもの言葉をもとに、一人一人の子どもが「単元の中でどのように問いをもち続けたか」に視点をあて、研究をふり返る。方法としては、学習カードの内容と支援の方法を照らし合わせる、実際の活動の様子を映像でふり返るなどをして、単元における個や集団の変容をみていく。そこから、可視化、共有化が適切であったか、子どもたちは問いをもち続けたかを判断する。また、大学との連携により、「態度測定による体育授業診断法」を用い、量的分析も行い、質的分析と両面で進めていく。

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