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2019/05/28

理科提案2019

Tweet ThisSend to Facebook | by ぽんた

1.理科の本質

 理科は自然の仕組みや自然の中に隠れている原理や法則性などを,科学の方法を用いて自分で見付けていく教科だということを観察や実験を通して気付かせるとともに,問題解決を探究する力を育成する教科である。解決しなければならない問題に遭遇したとき,客観的なデータに裏付けされた知識や技能を駆使して,真理にせまろうとする力は,急速に変化する世の中に生きる子どもにとって必要な資質・能力といえる。このような資質・能力を育成するためには,理科の見方・考え方を働かせて,自然にかかわり,問題を見出し,見通しをもって観察,実験を行い,より妥当な考えを導き出す過程を通して,自然の事物・現象についての問題を科学的に解決することを重視した指導が必要である。

 

2.目標及び育みたい探究力と省察性

(1)理科の目標

 自然の事物・現象についての理解を図り,観察,実験などに関する基本的な技能を身に付け,見通しをもって観察,実験を行うことで,問題解決の力や自然を愛する心情や主体的に問題解決しようとする態度を養う。

(2)育みたい探究力

 自然の事物・現象に親しむ中で問題を見出し,問題解決のための方法を考え,観察や実験を行い,結果を整理分析し,仲間と共に関わり合いながらより妥当な考えを創造する資質・能力。

(3)育みたい省察性

 自ら見出した問題について見通しをもって活動したり,観察や実験の方法や結果の妥当性を検証したりすることで問題解決の質を高める資質・能力。

 

3.探究的な学びのイメージ

 

 

4.探究力と省察性を育む指導

 理科において,問題を発見し,見通しをもって問題を解決していく「探究力」と自らの探究を調整・修正しながら進めるための「省察性」を育むためには,子どもが自己調整的に進める理科授業が求められる。子どもが見通しをもって学習計画を立て,学習の状況を自ら評価し,必要に応じて学習の調整を行うことにより, 自らの行動や認知を変容させることができる。具体的に授業の流れを想定すると,以下のように展開していく。

 以上のような過程を踏ませることで,理科における探究力と省察性を育む学びの実現に近付かせる。

 次に,比較する力を育成するために,3つの比較(対象同士の比較,他者との比較,これまでの知識や経験との比較)を行う場面を意識的に取り入れる。3つの比較を取り入れることで,子どもが問題意識をもったり,自己の学びを顧みたりすることにつながり,探究への意欲が高まったり,探究を修正したりすることができるようになる。また,問題解決の過程の中で比較を基にして子どもが事象の規則性を見出していくことで,各学年で重視される理科の考え方(関連付ける,条件制御する,多面的に考える)を育むことにつながる。

5.研究の評価

 研究内容で取り組んだ授業実践の中での子どもの言葉をもとに,研究の成果と課題を明らかにしていく。その際に授業での子どもの言葉やノートの記述などの子どもの表現物を用いて研究の質的評価を行う。また,年に3回,アンケート調査を行い,アンケート結果による量的評価も行う。

 
※図1が見えにくくなっています。下のPDFにてご覧ください。

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