和歌山大学教育学部附属小学校
 

複式授業研究会


2014/06/14

第14回 複式授業研究会

Tweet ThisSend to Facebook | by ぽんた
御 礼

 去る6月14日(土),今年度の研究テーマ(学校提案)である「学びをデザインする子どもたち~課題意識の深化を通して~」の下,複式提案「主体的に学び合う複式教育~学び合いの場を生み出すみとりと支援~」に基づき,第14回複式授業研究会を開催しました。
 天候にも恵まれ,他府県からの参加も含めて,約100名の先生方にご参加いただくことができました。
 内容の詳細は,以下を御覧いただければと思いますが,算数,国語,理科の3つの公開授業(研究授業),全体会でのワークショップ,3つの部会に分かれての研究授業の協議会を行いました。いずれも,参加者の皆様のご協力も頂き,大変活発な議論と交流が行われました。
 そして,今年度は,研究会全体での学びを総括するために,「個」に寄り添う学びを理論的・実践的に追求されてきた岐阜大学教職大学院教授の石川英志先生に,これまでのご研究の成果と当日参観していただいた授業での子どもの学びの事実をもとに,ご講演をしていただくことができました。
 これまで私たち附属小学校の実践がこだわってきた教育の「哲学」ともいうべきものと子どもの学びのイメージがより鮮明に理解できたと大変好評でした。
 さて,近年の児童数の減少に伴い,また,学校の適正規模化が進んだこともあり,小規模校や複式学級の数が全国的にも減って来ていますが,そのことは単純に複式教育の研究の社会的意義がなくなってきていると言うことを意味しません。複式教育の研究は,当該の小規模校や複式学級にとってだけでなく,「個を生かす」という教育の「原点」を示すものであるとともに,「同時間接」方式に代表されるように,少人数という特性を生かしながら,学びを自らの力で切り拓く「主体性」や「自主性」を育てていくみちすじ,そのためのみとりと支援のあり方を明らかにすることだということができます。それは,多くの単式の学級においても,大切にしなければならない教師の姿勢であり,「魂」だとすらいうことができます。
 ということは,複式学級が本来持っている「少人数学級」という性格や「同時間接」方式という特質が,複式学級にとってだけでなく,単式学級の「学びの質」を保障したり,これから求められる学びのあり方を探求したりする上で,大きな可能性を有しているということを示しています。
 そうした点で,私たち附属小学校でも,これからの複式学級の教育的可能性をどのように拓き,発展させていくかについて,引き続き追究していきたいと考えております。
 最後に,お忙しいなかにもかかわらず,指導助言をお引き受けいただいた先生方,及び,ご参加いただきました先生方に,衷心より御礼を申し上げます。
 本当にありがとうございました。

和歌山大学教育学部附属小学校 校長 船越 勝

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