8秒間走 ~短距離走をたのしむ~
体育科 中山 和幸
1.はじめに
本実践は,短距離走を苦手とする子供が,短距離走をたのしむことができるようにすることを目指した実践です。
2.子供が短距離走をたのしむための手立て
子供が短距離走をたのしむためには,次のような教師の手立てが必要であると考えました。
①子供が自ら走りたくなるような学習材選び ②子供が夢中になるようにするための+αの工夫 ③仲間と支え合いながら進める学習システム |
次項から,一つ一つの手立てについて説明していきます。
3.子供が自ら走りたくなるような学習材選び
子供が自ら走りたくなるような学習材として「8秒間走」を行うことにしました。8秒間走は,8秒間でどれだけの距離を走れるかに挑戦する学習材です。ゴールは一緒ですが,スタート地点を一人一人が選ぶことができます。

8秒間走は,次のような場で行いました。



4.子供が夢中になるようにするための+αの工夫
8秒間走は,学習材自体に子供が夢中になるためのしかけがたくさん詰まったものですが,8秒間の音楽に合わせて走ることで,「友達との競走」よりも「自分との競争・音との競走」ができるようになり,子供が自分自身の走りと向き合う中で,さらに運動に熱中することができるのではないかと考えました。2次元バーコードから,実際の8秒間走の様子をご覧いただけますのでご利用ください。

5.仲間と支え合いながら進める学習システム
8秒間走を行うためには,ゴール判定など,どうしても一人ではできないことがあります。例えば,次のような役割を一人一人が担当するようなグループ学習のシステムをとることで,互いの運動を支え合いながら,8秒間走をたのしむ姿を促すことにつながります。


6.終わりに
8秒間走は,自分なりの目標をもち,仲間と協力しながら,記録にチャレンジすることができる,魅力ある学習材だと考えます。そして,各学級の創意工夫でオリジナルの役割を追加するなどのカスタマイズも可能です。実践してみると,短距離走を全力でたのしむ子供たちの姿にきっと出会えると思いますので,ぜひ挑戦してみてください。

子供が運動を「する」「みる」「知る」「支える」といった多様なたのしみ方でたのしむことができるような授業づくりを目指しています。
#運動を多様なたのしみ方でたのしむ