提案学校提案

問い続け,学び続ける子どもたち

 今年度は,これまでの取り組みの成果と課題から,「問い続け,学び続ける子どもたち」を研究主題をと定め,研究を進めています。

●問い続け,学び続ける子どもたちとは
 これまで本校では,学びを「対象と対話し,他者と対話し,自己と対話することで成熟していく三位一体の活動である。」(佐藤 2009)と定義し,研究を進めてきました。対象,他者,自己との対話は,それぞれ独立したものではなく,他の対話を意識しながら進められるものです。
 その中でも特に他者との対話に焦点を当てて取り組んでいます。それは,「一人一人の子どもが授業中にどれだけ『安心・安定しているか』という居場所感と,学びの対象に対してどれだけ深く,また,より長く『没頭・夢中になってかかわり,考えることができているか』という2点が教育の質を決める。」(秋田 2014)と考えているからです。
 人は自ら学ぶとき何らかのこだわりをもっています。そのこだわりによって学ぶ意味や必然性が生じ,自ら学ぼうとするのです。「自ら学ぶ意欲とは,『内容こだわり型意欲(効力感)』,『関係こだわり型意欲(受容感)』,『条件こだわり型意欲(必要感)』,『自己こだわり型意欲(有能感)』の4種類の意欲の統合体として形成されている」(鹿毛 2007)と考えられます。この4種類のこだわりを関わらせながら,学ぶ意欲を高め,自ら学びを進めていけるような子どもたちになってほしいのです。
 学びを定義する三位一体の活動は,対象・他者・自己に触れたとき自分の内面から発せられる「問うこと」によって先導されます。「問うこと」は,対象への新しい価値や自己の変容を実感するなどの学ぶ意欲を高めるのです。そのため,「問い続ける」態度を培うことが,「学び続ける」子どもを育てることにつながると考えられます。学び続けるためには問い続けることが不可欠なのです。

本校ホームページでは,研究会のご案内をしております。ぜひ,和歌山大学教育学部附属小学校へ足をお運びください。

研究主任:馬場 敦義

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