提案学校提案

2014年度学校提案概要

学びをデザインする子どもたち
~課題意識の深化を通して~

 研究主題である「学びをデザインする子どもたち」は,子どもたちが主体となって課題解決を行う姿をめざし,今年度で最終年度となります。
 研究に携わっていただいた秋田喜代美先生(東京大学大学院)からは,その成果として,①聴き合い学び合う関係として,教師の適切なかかわりから子どもの思考の流れを焦点化していく授業が観られたこと②環境作りや場の工夫が子どもたちの学び合う姿につながっていることの2点を挙げていただきました。

 また,校内研究授業などを参観し,指導していただいた二宮衆一先生(和歌山大学)には「学級風土の具体的な姿を示すことが必要である」「授業を観る視点を共有し,協議会のもち方を変えることで,研究が深まり積み上がっていくのではないか」というご指摘もいただきました。上述の先生方からのご意見をもとに,私たち教師は,子どもたちを学び手として育てるために,聴き合い学び合える学級風土についてめざす子どもの姿を掲げ,研究協議のもち方についても工夫することで,学びをデザインする子どもたちを育てることができると考えました。
 そして,今年度は「課題意識の深化を通して」をサブテーマに研究主題に迫っていきます。課題意識の深化とは,子どもたちの興味関心から生まれる「学びたい」という欲求が授業の学習課題に向かっていったり新たな疑問を生み出していったりする過程ととらえています。その課題意識を深化させるためには,他者の意見を受け止め,共に考えていこうとする受容的な姿勢が何よりも大切になってきます。
 それが自分の課題意識を変容(転換・確信)させていくことになるのです。この受容と変容の繰り返しにより課題意識が醸成されていき,深化へとつながっていきます。
実際に研究を進めるにあたり,
① 居場所ある学級風土づくり
② 子どものみとりと支援
③ 授業を観る「視点」の共有
の3つをポイントとして取り組んでいきます。

①「居場所」とは,全ての子どもが受容的な風土の中で「課題を解決したい」という強い思いのもと仲間と問い続け,学び続けられる場所をさします。具体的には,誰もが学びに参加できる教室・子どもの中に問いが生まれる教室・子ども自らの課題意識を深めて学びをつくる教室・他者とつながることの喜びを分かち合う教室・誰もがより高い学びに挑戦できる教室,以上のような「学級風土」が課題意識の深化の土台となりえると考え,学級独自に行われていた「学級風土づくり」を今一度見直し,それをどのようにつくりあげていくか,有効な手立てを学校全体で共有するようにしていきます。

②子どものみとりと支援では,学びをデザインする子どもたちを実現するために「課題意識をどう深化させるか」という視点でのみとりと支援を重要視します。みとりと支援を行うことで学びをデザインする子どもたちを育てていくのですが,具体的な手立てとしてどのようなみとりと支援が有効であるのか研究を進めていきます。

③授業を観る「視点」を共有し,子どもの学びを探るために,校内研究授業のもち方の工夫や授業記録の活用を大切にし,協議会では授業記録をもとに分析を行います。その時には,着目児やその他の子どもの発言,教師の発問を追うことによって「学びをデザインできた」場面を探り,どのようにして「学びをデザインしたのか」,その前後の学級全体の様相を分析していきます。

研究主任
梶本久子

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