6A 理科「ものがもえるとき」②~学習の流れ~
6A 理科「ものがもえるとき」の授業を紹介します。
ここからは,実際の学習の流れを紹介します。
(導入 アルコールランプの火が消える理由をさぐろう)
子どもたちに水を使わずに火を消したことがないか尋ねた。「ガスコンロはスイッチで消える。」「アルコールランプはふたをしただけで消える。」生活やこれまでの学習からこういった意見が返ってきた。
そこで子どもたちにアルコールランプのふたを消す様子を観察し,発見したことや不思議に思った事はないかを尋ねてみた。
子どもたちはこれまでも何度も触れてきたはずのアルコールランプ。しかし,それを感じさせない楽しそうな表情で実験に取り組んでいた。キャップの角度にこだわる子,手をかざして熱にこだわる子,火のゆらめきを観察する子。各々が対象と関わっていた。
観察後,発見として出た意見が以下である。
1 水がなくても火が消える。
2 息をふきかけても火が消える。
3 キャップを横からすると熱くない。
4 キャップを上からすると熱くない。
5 キャップを近づけていくと火が小さくなる。
1や5の考えはまさに今後につながる気づきである。2は二酸化炭素が関係しているが子どもたちの意識はそこまで向いていない。しかし,次単元の呼吸にも関わる重要な気づきである。3・4は子どもたちで解決できた。4年生「もののあたたまり方」の学習であたたまった空気は上にいくことから,3が正しいと確認できた。
その後,疑問の話題になった。以下の2点が出た。
1 どうしてふたをするだけでアルコールランプの火が消えるのか?
2 キャップが燃えないのはなぜか?
1は,「酸素がないと燃えない」につながる疑問であり,2は材質についての疑問であった。1については,塾などに通い,先行知識のある子どもたちからは,「酸素がなくなったからだ」と主張する子どもが多くいたが,中には「よくわからない」と答えた子どももいる。私自身,こういった子どもたちを大切にしたいと考えている。また,10人ほどの子どもが,「空気がなくなったからだ」と答えた。2については,燃えない材質なのかなということで落ち着いた。
次時では,「本当に空気がなくなったのかどうか」を確かめる実験方法を考えることを伝えた。