理科

2013年度 理科部 教科提案

科学的な見方・考え方を育て,自然事象の本質をさぐる理科の学び

~「ふれあう・わかる・伝え合う」3つの楽しさの充実へ~

 本年度の学校提案は,「学びをデザインする子どもたち」です。学びとは,対象・他者・自己と対話することで成熟していく三位一体の活動であり,子どもたちは,自らの意思で目の前にある対象とかかわり,対象のもつ意味(本質)を明らかにしていこうとします。他者もまた,対象への興味をもち対象のもつ意味をさぐろうとしています。そのため,他者の対象に対する思いや考えに触れることで,似ている点や違う点に気づくことにつながります。また,他者と思いや考えを擦り合わせることで,多角的なものの見方や考え方を得ていくことになり学びをデザインしていくことにつながります。理科の学習において学びをデザインしていく姿が見られるのは,課題解決の中であると考えます。自ら課題を見つけ,それらを解決したいと思うことから始まり,「こうなるのではないか」「きっとこうだろう」と予想し,それを確かめるために観察・実験を行います。そこから明らかになった結果をもとに予想と照らし合わせることで新たな自分の考えをもち,結論を導き出します。まさに,理科における課題解決である。そのため,予想,観察・実験,結果,考察,結論の5段階を丁寧に行っていきたい。

 子どもたちは,既有経験や既習内容では説明がつかないような事象と出合うことで,「ふしぎだな?」,「どうして?」という疑問,課題がうまれます。理科とは,自然に親しむ教科であり,また,科学的な見方・考え方を養う教科でもあります。対象にかかわる場面において,自然事象の本質と子どもの思いや考えをつなげていくことは,対象のもつ真理や価値を獲得できるとともに,わかりたい,明らかにしたいという内発的な動機を強くしていくことになります。科学的な見方・考え方とは,実証性,再現性,そして客観性をもって事象に関わっていく見方や考え方です。子どもたちの理由や根拠を他者と共有することで学びを深めていきたいと考えています。

 今年度のサブテーマは,「『ふれあう・わかる・伝え合う』の3つの楽しさの充実へ」です。ふれあうとは,対象との出合いであり,子どもたちの興味関心を高めるもので、わかるとは,内容の理解であり,子どもたちの知識・理解を高めるものです。伝え合うとは,友達と学びを共有することであり,子どもたちの思考・表現を高めるものであると考えています。それら3つの理科の楽しみを充実させることで理科を好きな子どもたちを育んでいきます。

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