授業・研究活動複式教育

複式研56F授業者の振り返り

 本実践は,「個別最適な学び」を複式学級の授業において実現させ,子どもたち一人一人が学習対象ととことん関わる中で「自己のよりよい生き方について考えを深める」ことをねらいとしたものでした。
 そのため,自分の興味・関心に合わせて学習テーマや活動を選べるようにしました結果,以下の3つのテーマや活動を行うことを子どもたちが決めました。

・海の資源を豊かにすることをめざした「ヒラメの飼育と放流」
・殺処分されたり劣悪な環境で生活したりする不幸な猫の数を減らすことをめざした「猫の保護活動」
・和歌山城への観光客を増やすことをめざした「おもてなし忍者活動」

 研究授業当日,ヒラメ放流チームは,「ヒラメのエサの食いつきが悪いことへの対策」を。猫保護チームは,「一時預かりボランティアを実施するため,ボランティア活動をしている人へのインタビュー内容」を。おもてなし忍者チームは,様々な観光客を想定したロールプレイを行い,「おもてなし忍者になる上で大切なこと」を考えました。
 自分(たち)で決めた学習テーマ・活動・課題等であるため,一人一人の学習に対する意欲は高く,見通しをもって自分たちで活動を進めることができました。
 一方で,新たな見方・考え方を働かせたり,新しい気付きを起こさせたりするためには,やはり教師の手立てが必要であることも痛切に感じました。本校の複式学級の授業では,子どもたちが学びを進めていくことを大切にしていますので,教師の「出」はできるだけ間接的にする中で,子どもたちが価値ある学びを生み出していけるようにしていきたいと思います。

ヒラメ放流
猫の保護
おもてなし忍者

一覧にもどる