国語科授業の改善
国語科 川端 大奨
1:授業改善を進めるまで
これまで,国語科の授業実践を行ってきましたが、子供同士で話をつなぎ、自分たちで進める授業を目指していました。しかし,教師が,つい出すぎてしまい子供たちの学びを阻害してしまうことがありました。そこで,どうすれば子供同士で話し合い,つなげて進めていけるのかを考え,授業改善にむけて実践することにしました。
2:カリキュラムについて
まず,子供たちだけで話し合いを進めるためには,子供たちが,学習課題を自分事として捉える必要があると思います。そのためには,国語科だけで学習を進めていくのではなく,他教科・領域と関連付けて学習課題を設定していくことが大切だと気付きました。そこで本学級では,総合的な学習の時間と国語科をつなげてカリキュラム・デザインを行い,学習を進めていくことにしました。
3:教師の意識を変える
子供たちの学習課題を変えるだけでは,なかなか授業改善につながることはありません。そこで,私は,和歌山市教育委員会の作成している「授業実践力自己診断シート」(図1)を活用することにしました。「授業実践力自己診断シート」は,各項目があり,その項目にそれぞれ1~5段階で,自己評価し,自らの実践力を点数化できるものになっています。自己診断を1年の初めに一度,自己診断を行います。そして,1年間の終わりにもう一度自己診断を行い,点数がどのように変化しているかをみるものです。
授業改善の一歩として,年間を通して自己診断シートの各項目を意識しながら,日々授業に取り組むことにしました。

4:実践例
実践例として4年生の説明文と総合的な学習の時間をつなげた実践を紹介します。
まず,総合的な学習の時間の説明をします。本学級では,「和歌山県の魅力を発見してPRしよう」という取り組みを行いました。和歌山県が抱える地域課題を自分たちの力でどうにか解決したいという思いを持ち,そのために和歌山県の魅力をたくさんの人にPRするというものです。そのPR活動を進めていく中で,どうすれば魅力が伝わるかを試行錯誤していくことができました。
国語科では,光村図書の「世界にほこる和紙」という教材を使用しました。この単元では,筆者の想いを見つけ読み解いていくことで,和紙の魅力を発見し,見つけた魅力を新聞にするという活動を行いました。
そして国語科で行った魅力を新聞にする活動を総合的な学習の時間でも取り入れました。そうすると子供たちから「この新聞の学習って総合でも使えそうじゃないかな。」や「新聞に書くことで魅力をうまく伝えられそう。」といっ た発言があり,子供たち同士で発言をつなぎながら学習する様子が見られました。(図2)

5:最後に
国語科と総合的な学習の時間をつなげて単元づくりを行い,教師の意識を変えたことでこれまでの授業スタイルを改善することができました。今回の実践から根気強く授業づくりを行い,先生方にアドバイスをもらいながら進めることが子供たちのためになるということを実感できました。これからも子供たちのために授業改善と授業づくりを進めていきたいと思います。

子供たちだけで進める授業に向けて日々実践をしています。子供たちが楽しく学習できる国語科の学習を一緒に考えていきましょう
#国語科,授業改善,カリキュラム・デザイン,学習課題