1.外国語活動・外国語科の本質
外国語活動・外国語科は,外国語による,聞くこと,読むこと,話すこと,書くことの言語活動を行い,コミュニケーションを図る素地や基礎となる資質・能力を育成する領域・教科である。外国語によるコミュニケーションの中で,どのような視点で物事を捉え,どのように思考していくのかという,物事を捉える視点や考え方は,外国語やその背景にある文化を社会や世界,他者との関わりに着目することになる。その中で,自国の良さを認識し,他国を尊重する思いを養うことになる。また,外国語で表現し伝え合うため目的や場面,状況等に応じて情報を整理することは自身の考えを形成,再構築することにもなる。
2.外国語活動・外国語科の目標及び育みたい探究力と省察性
*外国語活動・外国語科における育みたい探究力…外国語活動・外国語科の見方・考え方を働かせながら,目の前の未知の問題に探究のプロセスをとおして,解決に取り組む資質・能力
*外国語活動・外国語科における育みたい省察性…外国語活動・外国語科の見方・考え方を働かせながら,自らの学びにおいて学びの方法や道筋を調整・改善したり,学びを意味付けたり,学んだことを自己の生活や行動につなげたりする自己効力感に支えられた資質・能力
*外国語活動・外国語科における見方・考え方…外国語で表現し伝え合うために,外国語やその背景にある文化を,社会や世界,他者との関わりに捉える見方,コミュニケーションを行う目的・場面・状況に応じて,情報を整理しながら考えなどを形成し,再構築する考え方
3.外国語活動・外国語科における探究のプロセスをとおした学びのイメージ
4.自己調整を生む指導
外国語活動・外国語科における自己調整とは,外国語のインプットとアウトプットを主体的に行い,他者とコミュニケーションを図ろうとしたり,新しい出合いや様々な国や文化との違いを楽しみ,多様な価値観や多角的な感覚をもったりすることである。そのための教師のしかけとしては楽しみながら外国語の表現等に触れさせ,子どもが外国語によるコミュニケーション活動に興味をもち,主体的な活動を継続して行えるようにする。また,教師から適時,問いかけや言い直しを行うことでフィードバックを行い,本校における「考える技」の「比べる」などと結び付けさせる。そこで,語彙や表現を習得するために自身の思いや既習内容を結びつけるような省察場面を設ける。それらのことによって,子どもが,探究のプロセスを継続し,新しく習得した表現等を活用し相手に思いが伝わった有用感や様々な国や文化に対して理解が深まったと感じられるような指導,活動をめざす。
5.研究の評価
主として子どもの成果物や子どもの変容を観察する。また,アンケート調査等を行い,研究の成果と課題を明らかにする。子どもの成果物をファイリングし,ICT機器等を用いて活動や表現を記録したものをポートフォリオとして活用することで,学習前と学習後の語彙の量や表現の変化をもって評価を行う。