※本校では,総合的な学習の時間をCHANGEと呼んでいる。
1.CHANGEの本質
探究的な見方・考え方を働かせ,横断的・総合的な学習を行うことを通して,課題を解決し,自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成する。そのために,探究的な学習過程において,課題解決に必要な知識及び技能を身に付け,課題解決に必要な概念を形成し,探究的な学習の良さを理解する。実社会や実生活の中から問いを見出だし,自分で課題を立て,情報を集め,整理・分析して,まとめ・表現することができるようにする。探究的な学習に主体的に・協働的に取り組むとともに多様な他者と互いのよさを生かしながら,積極的に社会に参画しようとする態度を養う。
2.CHANGEの目標及び育みたい探究力と省察性,見方・考え方
*CHANGEにおける育みたい探究力…実社会や実生活の中から問いを見出し,自分で課題を立て,情報を集め,整理・分析する中で,多様な他者と共に課題の解決方法を創造し,表現・発信する資質・能力
*CHANGEにおける育みたい省察性…自他の課題解決の過程や結果を俯瞰的に捉え,自他の課題解決の道筋や方法,意見や考えを調整したり改善したりしながら課題解決を進め,課題解決の意義や自己の生き方を考える自己効力感に支えられた資質・能力
*CHANGEにおける見方・考え方…各教科等の特質に応じて育まれる見方・考え方を総合的に活用して,課題に関わる様々な事象を多様な角度から俯瞰して捉え, 実社会や実生活の文脈や自己の生き方と関連付けて振り返り,考えること
3.CHANGEにおける探究のプロセスをとおした学びのイメージ
4.自己調整を生む指導
CHANGEにおける自己調整とは,各教科等の特質に応じて育まれる見方・考え方を総合的に活用して,自他の課題解決の様子を客観的に捉え,自他の想いや願いにそった課題解決を進めることである。CHANGEにおける自己調整の過程は,理想とする課題解決と現状との「ずれ」,自己と他者の考えの「ずれ」,新たな情報・考え方等に気付き(気付く),課題解決の道筋を決めたり,最適解や納得解を創造したりするために価値判断・意思決定し(決める),表現したり,行動したり,評価したりする(動く)という一連の流れであると定義し,これらの過程の充実を図る指導を行う。
教師のしかけの主なものとして以下の3つを行う。①子どもの想いや願いに沿ったオーセンティックな学習課題を設定することで,子どもが自分事の課題解決を進め,自分にとって有意味で自己の生き方を広げ深める「気づき」や「価値判断・意思決定」を促す。②教科等横断の視点を大切にした単元づくりを行い,各教科等の特質に応じて育まれる見方・考え方を総合的に活用しながら課題解決を進めることで,多種多様な学習の意義や見方・考え方を総合的に活用することの意義を実感できるようにする。③調整行動の意図的・計画的な指導を行うと共に,指導事項を可視化し,共有化するための学習掲示の工夫を行う等,自己調整について明示的な指導を行う。
5.研究の評価
課題解決の中での言動,表現物等を用いて,研究の質的評価を行う。