和歌山大学教育学部附属小学校
 

図画工作

研究内容-図画工作
1234
2022/02/28

いろ・いろ ゼリー

Tweet ThisSend to Facebook | by minamoto
冬の教育研究発表会の振り返り
第1学年 図画工作科「いろ・いろ ゼリー」
授業者:西原有香莉
●授業づくりの「しかけ」と子どもの自己調整
①多様な造形的な視点で捉えられる素材
②造形的な視点の広がりに沿った題材配列

構想シート本時案はこちら(PDF)
振り返り全文はこちら(PDF)
13:07 | 投票する | 投票数(1) | コメント(0) | 授業・研究活動
2021/10/14

2021図画工作科提案

Tweet ThisSend to Facebook | by ぽんた
1.図画工作科の本質
 図画工作科における学びは,自分以外の外の世界(外的世界)と関わりをもった瞬間から始まる。ここでいう外的世界とは,自然・社会・文化的な環境の全てを含んでいる。子どもたちは全身の感覚を働かせて,その外的世界と関わることで活動を展開していくのである。
 その活動過程において,子どもは外的世界を自らの心と身体で受け取り,自分なりの意味や価値をつくりだすとともに認識を深めていく。ここで特に重要となるのは,感性の働きである。感性は,外的世界を捉えるセンサーのようなもので,個々に異なり備わっている。子どもはそれぞれもつ豊かな感性を働かせ,身の回りに広がる未知の世界に全身で関わり,自分なりの価値や意味の創造を行うのである。その過程は表現活動とも捉えられるし,結果として生み出されたものが作品なのである。
 感性の働きによって生まれた表現活動や作品はそれぞれの子どもによって多様な現れ方をし,色や形には子どもの個性が反映されている。つまり,作品や表現活動は,自分自身の投影なのである。また,個々の中に形成されたイメージが色や形となって表出されて作品として外化される時,その鑑賞活動をとおして,自分とは異なる感性やものの見方を知ることができるようになる。他者との出合いは,やがて色や形を媒介とするコミュニケーション(相互に伝え合う活動)へとつながり,外的世界の認識を深め,共有することにつながっていく。
 さらに,図画工作科における学びを深める上で欠かせないのが知性の働きである。感性的に捉えたことについて言葉で語るなどの言語活動を行うことにより,自他のつくり出したものの価値や意味を確かなものにすることができる。つまり,知性的な活動と感性的な表現活動が結びつくことで,外的世界や“自分”に関する認識をより一層深めていくことができるのである。
 感性と理性の双方の働きを活性化することは,人間の最も基本的な姿であり,この活動を子どもの時期に深く体験させることが,これからの成長をよりよいものにするだろう。図画工作科における,このような成長は他の多くの教科の学びを支え,子どもの成長を広げていく力として機能するだろう。

2.図画工作科における育みたい探究力と省察性,見方・考え方
育みたい探究力…図画工作科の見方・考え方を働かせながら,目の前の未知の問題に対して,探究のプロセスをとおして,解決に取り組む資質・能力
*育みたい省察性図画工作科の見方・考え方を働かせながら,自らの学びにおいて学びの方法や道筋を調整・改善したり,学びを意味付けたり,学んだことを自己の生活や行動につなげたりする自己効力感に支えられた資質・能力
*見方・考え方感性を働かせ外的世界を心と身体で受け取ると共に,形や色などを造形的な視点で捉え,イメージを膨らませながら,自分にとっての意味や価値をつくりだすことや他者や異文化を理解すること

3.図画工作科における探究のプロセスをとおした学びのイメージ(単元)

4.自己調整を生む指導
 図画工作科における自己調整とは,造形的な見方・考え方を働かせながら自分にとっての意味や価値を模索することである。あらゆる題材において,とりわけ創造的な表現活動において,子どもは,それぞれにもつゴール(表現したいこと)に向かって活動する。そのゴールは,個々のもつ感性により設定されており,その子どものみぞ知るものである。また,ゴールは常に定まっているとは限らず,「鑑賞」活動における自己との深い対話の中で設定と更新が行われている。その過程において,子どもたちは自分にとっての意味や価値を模索し,表したいことの実現に向かっているのである。その模索を生み出すと共に活性化させるためには,素材や場,空間の設定と題材配列がうまく機能することが重要である。
 素材や場,空間の設定に関しては,子どもの発達段階に応じた素材であること,試行錯誤可能な素材や場の設定をすること,さらに,活動の時間を十分に保障することが考えられる。題材配列に関しては,特に,創造的な活動を支える知識・技能を適切に発揮・獲得しながら表現活動を進められること,形や色を媒介として自他との対話が繰り返されることに留意したい。ねらいに沿った探究につながる自己調整が行われる必要があるため,知識・技能の習得は欠かせない。対話の中で生み出される学びに関しては,活動の中で身体感覚的に子どもの中に蓄積されていくことが多い。よって,必要に応じて言語化する活動を取り入れたり価値付けしたりすることにより,理性的な理解を促し,自他の表現を「みる」視点を与え,価値や意味に気づく素地を養うようにする。

5.研究の評価
 全身の感覚を働かせて外的世界との関わり合いを模索する姿の見取りや子どもによって生み出され続けるかたち(活動過程の成果物),図工カード(言語や図による記述)を,以下の観点で考察し,研究の成果と課題を明らかにしていく。
①題材の中で与えたものが,年齢に即していて,子どもの探究を支えるものであったのか。
②素材や場,空間は,子どもの価値や意味の模索にうまく機能していたのか。
③題材配列や題材計画は,子どもの“気づく”場面に機能し,子どもの変容を促していたか。
 また,上記の観点について,活動の結果生み出されたかたち(作品)や図工カード,子どもの姿やつぶやきの見取りなどの記録を時間軸で比較し検証していくことで,研究の質的評価を行う。

20:27 | 投票する | 投票数(1) | コメント(0) | 提案
2020/10/26

5C:もようをデザイン

Tweet ThisSend to Facebook | by ぽんた
 ペアで模様をつくっていくことで,“形”を媒介とした対話が促される共に形に関する新たなよさの獲得や自他の活動の意味や価値の実感につながる。その実感が,知識の活用に作用し,模様づくりにおけるより深い探究が行われるだろう。

授業構想シート・本時案・カリデザ資料は,こちら
補足資料は,こちら
授業の振り返りは,こちら
22:51 | 投票する | 投票数(4) | コメント(0) | 授業・研究活動
2020/06/21

2020図画工作科提案

Tweet ThisSend to Facebook | by ぽんた
1.図画工作科における育みたい探究力と省察性,見方・考え方
(1)図画工作科における育みたい探究力
 図画工作科の見方・考え方を働かせながら,目の前の未知の問題に対して,探究のプロセスをとおして,解決に取り組む資質・能力
(2)図画工作科における育みたい省察性
 図画工作科の見方・考え方を働かせながら,自らの学びにおいて学びの方法や道筋を調整・改善したり,学びを意味付けたり,学んだことを自己の生活や行動につなげたりする自己効力感に支えられた資質・能力
(3)図画工作科における見方・考え方
 感性を働かせ外的世界を心と身体で受け取ると共に,形や色などを造形的な視点で捉え,イメージを膨らませながら,自分にとっての意味や価値をつくりだすことや他者や異文化を理解すること。

2.図画工作科・領域における探究的な学びのイメージ(単元)


3.探究力と省察性を育む指導
 創造性を育成するためには,自ら意味や価値をつくり出そうとする「探究力」と,自他の探究の特質を知ると共に,行為や活動を継続したり,更新したりするための「省察性」を育む必要がある。そして、それらは,素材や場,空間の設定と題材配列がうまく機能することで育まれると考えている。 素材や場,空間の設定に関しては,子どもの発達段階に応じた素材であること,創造的な活動を支えられる材料や用具を意図的に用意すること,子どもの創造性を支えられる空間であること,試行錯誤可能な素材や場の設定をすること,更に,活動の時間を十分に保証することが考えられる。 題材配列に関しては,子どもの興味関心に沿っていること,創造的な活動を支える知識・技能を適切に発揮・獲得しながら表現活動を進められること,形や色を媒介として自他との対話が繰り返されることに留意する必要がある。また,対話の中で生みだされる学びに関しては,活動の中で身体感覚的に子どもの中に蓄積されていくことも多い。よって,必要に応じて言語化する活動を取り入れたり価値付けしたりすることにより理性的な理解を促し,自他の表現に関する価値や意味の実感につなげ,さらなる探究の深まりをねらう

全文PDFはこちら
21:41 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 提案
2019/06/27

アルミ王国へのおくりもの~形を生かそう,形をつくろう~

Tweet ThisSend to Facebook | by ぽんた
 前時までは,アルミホイルで身の回りにある物を包み込んでいました。銀色一色にし,包むことで形を触覚的に理解していくことをねらっていました。

 子どもたちの振り返りから,身の回りにある「形」の多様さや,おもしろさへの気付きといった点では,効果があったように感じます。
 本時は,形を組み合わせることで「抽象的な形」をつくっていく課題です。活動が進まない子どもがいました。はっきりとしたゴール(作品の完成)が自分の感性にゆだねられていることから活動に対するハードルがあったこと,かたちづくりへの活動にまだ満足していなかったことが考えられます。


【カリキュラムマネジメントについて】
 「アルミは自由自在。アルミはとてもやわらかいからいろんな形に変身させることができる。」といったアルミホイルの素材について気付きがありました。参会者の方から,このような素材への体験的な気付きが,社会「自動車工業」における車のプレスなどの知識に,実感のある知識として繋げられるのではないかという意見がありました。体験的な素材の理解が,他の教科・領域の知識とつながり,学びに向かう力につなげられる可能性を感じました。

●この授業の指導案

19:58 | 投票する | 投票数(3) | コメント(0) | 授業・研究活動
1234

広報附属だより

 

お問い合わせ先

〒640-8137
和歌山県和歌山市吹上1-4-1
TEL:073-422-6105
FAX:073-436-6470
左上の「メニュー」の中に,お問い合わせフォームへのリンクがあります。
 
(C) 2007 和歌山大学教育学部附属小学校 All Rights Reserved.